現代人の論語(ISBN:4163655700)

現代人の論語

一時期、酒見賢一の『陋巷にあり』など読んでいたため、一度読んでみたかった本。
宗教的・道徳的な話や、その逆に偏るということもなく、非常に生々しい解釈で面白い。

読んでてつらつらと思ったのは、プログラマーやSEというのは、スペシャリストであることを要求され、また、スペシャリストでないと収入が得られない部分というのがあり、常に新技術を取り入れていくなど、常に「器」としての価値を意識する必要がある。
しかし、一方で、孔子の説くようなジェネラリスト、誤解を恐れずに言えばプロジェクト管理や問題解決能力を持った人の必要性というのが昔から指摘されており((たとえば、『一般システム思考入門(ISBN:4314002549)』)等)、実際に必要なのもまた事実である。

問題は、両方一辺に出来るかい!ということであり、また、生活に必要なものとプロジェクト運営に必要なものとがイコールでなかったりすることにあったり、実際一個人に還元される物を考えたら個人主義を貫いた方が得では?ということなんだろう。

うーん、なんか論点がずれてる。
でも、一国の政を論ずるなら、たかが一社会の矛盾構造くらいどうとでも出来そうな気もするが、どうなんだろう?